傷つけあいのキス。



20歳で結婚。
一児が生まれるも、夫の会社が倒産。
借金返済のために、ホステス、ストリップ嬢、AV女優で家計を助ける。
それも排泄物や嘔吐物、ミミズを食べるなどの過激なAV出演でカルト的な人気を得る。
そして「子どもとセックスをしている」など破天荒な言動で話題となる。

ある日、夫が投身自殺を図り植物人間に。一年半後にこの世を去ってゆく。
それにより、子どもの頃からの統合失調症が悪化。
自傷行為や殺人欲求などの症状のため、何度も入退院を繰り返すことに。
そして2004年、新宿のストリップ場の舞台で踊っていた際、
突然、喉をかっ切り自殺を図る。

すでに充分すぎるほど波乱万丈な人生なのだが、この本はそこからのお話。
これまでの、さらに上をいく破壊と救済の物語。

一巻にして、一巻の終わり。
一時間ほどで一気に読み終えた。

統合失調症による妄想のおぞましさ、片目が骨ごとズレて失明するほどの負傷、
そしてある男との傷つけあいのキス。

「生きてるだけで、最高だ!」
3年間、身体も精神も削りながら書き上げた一冊は、
「このマンガがすごい!2013」で男性が選ぶ3位になるなど話題に。
確かにすごすぎるマンガに出会えて、しばらく以上に余韻が残っています。