お笑いなのに泣ける。7年越しのオリエンタルラジオ新・武勇伝
お笑いなのに泣ける。
「コピーライターは芸人だ」という人がいた。僕も常々そう思っていた。「IPPONグランプリ」から「すべらない話」まで、お笑い芸人のネタは本当に勉強になる。
ところで、「エンタの神様2014」が年末に放送されていたらしい。YouTubeでオリエンタルラジオの動画が飛び込んで来て、面白いのに泣いてしまった。
ここから先は動画を観てから読んでほしいのだけれど、彼らのネタは秀逸なコピーでできている。
デビューと同時にテレビ出る
下積みないからボロが出る。
レトリックですよね。いかに少ない文字で語感よく情景を伝えるか。一行目で前振りして、二行目でギャップをつくる手法もそう。すごくよく練られてる。
冠番組3つ持つ。
それを1年でゼロにする。
オビラジ、オリキュン、経済白書。
それを1年でゼロにする。
続くこれらもそう。ボロからゼロへ。韻を踏んでるのもうまいけど、つまりは一種のシリーズ広告ですよね。かぶせることで相乗効果も。連貼りポスターなどで使える手法。
そして彼らはこんな抑えコピー(タグライン)で締める。
意味はないようで、意味はあったのさ。
歩いた道こそ武勇伝。



ふいに涙がこぼれた。
オリエンタルラジオにとって、「昔のネタを今さらやるなんて」という葛藤はあっただろう。過去の栄光なんて引きずりたくないし、勢いがなくなった落ち目のコンビと思われているかもしれない。それでも、あえてそれすらネタに昇華して、あえて武勇伝をやってのけた彼ら。芸人の底力を感じるし、あっちゃんカッコイイ!じゃなくてふたりとも本当にカッコイイ!
久しぶりの「エンタの神様」復活という媒体にふさわしい、最高のクリエイティブだったと思う。
別の番組ですが、こちらも素晴らしいクオリティ。オリエンタルラジオブーム、もう一度来ても何も驚かないですね。